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漢詩で綴る旅だ
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東海道・山陽道 > 第十節 > 六十四 門司港客舎偶成

旅: 「東海道・山陽道」 第十節

岡山 → 倉敷 → 福山 → 尾道 → 本郷 → 西条 → 広島 → 宮島口 → 岩国 → 熊毛 → 新南陽 → 小郡 → 厚狭 → 門司港 → 八幡 → 帰宅

六十四 門司港客舎偶成

〇門司港客舎・・・門司港ホテル。九階建てで門司港では見晴らしの良い、高い建物である。

〇長駆・・・遠くまで行くこと。

〇金盞・・・立派なさかずき。

〇心神・・・心の感情的な状態。

〇玉壺・・・王昌齢の詩「芙蓉楼送辛漸」に(一片氷心在玉壺)とある。澄み切った心境の意。

〇西水・東船・・・海橋の西に流れる海水と、それに逆行して行く船。

〇滔滔・・・水がさかんに流れる様。

〇万世・・・万代。永久。

〇役役・・・苦労してやまない様。

〇雄図・・・雄大な計画。

〇羸駘・・・弱まり疲れたのろま馬。作者のこと。

〇行路・・・旅路

〇風情・・・人の様子。自然の美しいおもむき。

〇断続・・・切れたり続いたり。

詩意

関門海峡の高層のホテルにくつろげば太陽は傾き、旅人である私は遠くを眺めながらこの長い道のりを思う。ついに到達を祝って友と乾杯することが出来たが、尚今だ私は、澄みきった心境には到ってない。西に流れる海は滔滔として昔から未来へと変わることなく流れ続け、東に向かう船は、流れに逆らって必死で進み、遠いところまで出かけようとしている。飛び交う鴎は歩き疲れた不細工な私の心などわかりはしない。のろのろと歩いてきた私には、旅路での出会った人情や、自然の眺めが次から次へと想い出されているんだよ。

解説

平成十三年八月十七日、関門の歩道トンネルを通って和布刈に上がった。ここはもう懐かしい。

門司港は今ではすっかり様子が変わった。明治より九州の玄関として繁栄した門司港である。門司港駅は往時を偲ばせる昔風の味わいのある建物だ。今それらを生かして海辺の一角がレトロ調の町と化している。なかなかいいものだ。

しかし一方昔から続く飲み所があったが、今ではそれも廃れてしまっている。私も良くしてもらった名物の女将さんとも会うことは出来ない。

私達三人は汗を洗い流し、さっぱりとして海辺に面したビアガーデンに陣取った。セピア色に暮れなずむ風景が快かった。

故障を抱えた短い足で、よくぞ九州迄歩きつなげてきたものだと思った。貴重な多くの出会いがあった。

旅は人を性善説にしてくれる。いや、人の佛性を照らすというべきか。多くの有り難い人々と出来ごとに乾杯。

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